大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:清水速水)を無限責任組合員とするOUVC2号投資事業有限責任組合(以下「OUVC2号ファンド」)は、9月30日付でA-wave株式会社(以下「A-wave」)(本社:大阪府大阪市、代表取締役・桝田 浩禎)に対し、50百万円の投資を実行しました。
A-waveは、大阪大学大学院医学系研究科 桝田特任助教の研究成果を基に、慢性心不全患者の心不全悪化兆候を在宅で検知する腕時計型ウェアラブルデバイスを開発する、大阪大学発のベンチャー企業です。
慢性心不全は、高齢化が進む日本において増加傾向にあり、国内で約120万人の患者がいると言われています。慢性心不全患者は、退院後の再入院率が40%と高く、再入院を繰り返すたびに心肺機能が低下するリスクが高まります。心不全の症状が悪化する前に適切な対応を行うことが重要ですが、現状では在宅で日々の心不全の兆候を正確に検知する手段がないため、症状の悪化に気づかずに再入院に至るケースが多く見られます。
この課題に対して、A-waveは心不全の悪化兆候を早期に検知するための国内初の腕時計型ウェアラブルデバイスを開発しました。同デバイスは、心音、活動量等をモニタリングすることで、心不全の兆候を検知し、在宅での早期対応を可能にします。このデバイスの導入により、患者は自宅にいながらも専門医レベルの身体診察を毎日受けることができ、心不全の早期発見・早期介入が可能となります。その結果、再入院を減少させ、患者の健康寿命の延伸が期待されています。
A-waveは今回調達した資金を活用し、腕時計型ウェアラブルデバイスのアプリケーション開発および探索臨床試験を進めてまいります。OUVCでは、阪大病院/未来医療センターと連携しながら開発を支援し、同社の事業成長をサポートいたします。