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「株式会社HOIST」への投資を実行しました

作成者: ouvc_official|2023.4.28

「株式会社HOIST」への投資を実行

 大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:清水速水)を無限責任組合員とするOUVC 1号投資事業有限責任組合(以下「OUVC 1号ファンド」)は、株式会社HOIST(以下、「HOIST」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:柿沼千早)に対し、4月28日付で300百万円の追加投資を実行しました。OUVC1号ファンドはHOISTに対して2019年11月に100百万円、2020年に150百万円、2022年に100百万円の投資を実行しており、今回は4回目の投資実行となります。

 

大阪大学の研究成果を基に、創薬支援事業およびがん治療創薬事業を展開

 HOISTは、がん治療薬および創薬支援技術の研究開発を行う大阪大学発のバイオベンチャーです。同社は大阪大学薬学研究科の辻川和丈教授の研究成果を実用化するため、2019年5月に設立されました。がん治療薬の開発では、創業初期から複数のパイプラインを有していることが強みです。中でも、先行して開発を進めている膀胱がん治療薬については、適用する無機化合物の特徴により、既存薬と比較して有効性ならびに安全性で上回ることが期待されています。加えて、新しいターゲットであるエピトランスクリプトミクス創薬の研究開発を推進し、革新的ながん治療薬の創出を目指しています。

 

 また、創薬支援技術は今後の新規抗がん剤の評価に必須となる、患者腫瘍組織移植マウスモデル(PDX)および患者腫瘍組織から直接樹立された初代培養細胞(PDC)に関する製造/特徴情報の付与技術になります。PDX/PDCは従来の長期継代された細胞株を用いた評価と比較して、より臨床に近い評価ができることが最大の特徴です。同社は本技術をさらに発展させ、同所移植PDXモデルの開発に取り組み、さらに予測性の高いモデルを提供します。また、自社開発のがん治療創薬にも適用することで、臨床試験の成功確率アップという事業シナジーを見込んでいます。

 

今回の投資資金により臨床試験を進める

 前回の投資実行以降、HOISTでは調達資金を活用し研究開発を進めてきました。その中で膀胱がん治療薬の安全性の確認および治験薬製造体制が整い、臨床試験を開始する目途が立ったことから、OUVCではHOISTへの追加投資を決定しました。HOISTは今回調達した資金をもとに膀胱がん治療薬の臨床治験を進めます。また、その他パイプラインの有効性確認や製薬会社との提携交渉、および創薬支援事業の本格展開についても今後推進を加速する計画です。OUVCでは、前回から引き続き取締役を派遣する事により、ハンズオンで支援を継続してまいります。

 

HOISTの概要