大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:清水速水)を無限責任組合員とするOUVC2号投資事業有限責任組合(以下「OUVC2号ファンド」)は、株式会社PURMX Therapeutics(以下「PURMX Therapeutics」)(本社:広島市、代表取締役社長:田原栄俊)に対し、5月31日付で100百万円の投資を実行しました。
PURMX Therapeuticsは、広島大学医系科学研究科・田原教授の研究成果を基に、細胞老化現象に着目したマイクロRNA核酸医薬品の開発を目指す広島大学発のベンチャー企業です。
同社は天然型マイクロRNAを有効成分とする核酸医薬「MIRX002」を1stパイプラインとして有しており、現在、悪性胸膜中皮腫の患者を対象にした第I相臨床試験を広島大学の医師主導治験として実施しています。「MIRX002」は、ヒトの体内の細胞で作られる核酸の一種であるRNAのうち、マイクロRNAを薬効成分とする核酸医薬で、難治性がんを含む複数のがんへの治療効果を期待し開発が進められています。
現時点で、マイクロRNA核酸医薬品について臨床試験のフェーズまで開発を進めている例は世界的にも限られています。しかしながら、PURMX Therapeuticsは、広島大学が有する独自のスクリーニングプラットフォームにより見いだされた強力な抗腫瘍効果を有するマイクロRNAと、株式会社スリー・ディー・マトリックス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡田淳)が独自に構築したA6Kというドラッグデリバリーシステムを組み合わせることで、革新的でユニークな新規モダリティの開発パイプラインを「MIRX002」として創出し、臨床フェーズまで進めることに成功しています。
(出典:PURMX Therapeutics HP)
PURMX Therapeuticsは今回調達した資金を用いて、1stパイプラインである「MIRX002」の研究開発の促進、並びに、他の開発パイプラインの拡充のための研究開発を進めていく計画です。
同社の事業は、マイクロRNA核酸医薬という新規性の高い領域で未だ有効な治療薬が存在しない創薬の開発に取り組むものであり、医学的・社会的な意義が大きいと判断し、投資を実行致しました。
会社設立 | 2021年1月 |
事業内容 | 老化現象に着目したマイクロRNA核酸医薬品の開発 |
所在地 | 広島県広島市 |
代表取締役社長 | 田原 栄俊 |
URL | https://www.purmx.com/ |
ファンド名称 | OUVC2号投資事業有限責任組合(OUVC2号ファンド) |
ファンド規模 | 106.5億円 |
運用期間 | 2021年1月1日~2032年12月31日(最大3年の延長可) |
投資対象 | 大阪大学並びに他の国立大学の研究成果を活用したベンチャー企業 |
有限責任組合員 | 大阪大学、国内金融機関・事業会社 |
無限責任組合員 | 大阪大学ベンチャーキャピタル |