大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:清水 速水)を無限責任組合員とするOUVC2号投資事業有限責任組合(以下「OUVC2号ファンド」)は、株式会社EX-Fusion(以下「EX-Fusion」)(本社:大阪府大阪市、代表取締役:松尾 一輝)に対し、3月31日付で31百万円の投資を実行しました。
EX-Fusionは、大阪大学レーザー科学研究所を中心としてこれまで研究開発が進められてきたレーザーにより発生させた核融合反応※によって発電する「核融合発電」の実現に挑戦する大阪大学発のベンチャー企業です。
世界的に脱炭素社会の実現を目指す動きが加速する中で、核融合発電は温室効果ガスを排出せず、資源が海水中に豊富にある新たなクリーンエネルギーとして注目が高まっています。EX-Fusionは、長年に亘ってレーザー核融合を研究してきた大阪大学レーザー科学研究所や光産業創成大学院大学の研究者らによって設立されており、レーザー核融合発電の実現に向けた課題である連続的かつ効率的に核融合反応を発生させる技術を活用した核融合商用炉の開発を進めています。
また、これらの技術は核融合の実現のみならず、レーザーや中性子を用いる様々な産業分野へ応用できるものであり、アカデミア・事業会社との連携を通じて幅広い分野で活用されることが期待されます。
EX-Fusionは、今回調達した資金を活用して、連続的に核融合反応を発生させるための装置開発及び技術実証を進めていきます。
同社は国内では唯一といえるレーザー核融合発電の実現を目指すベンチャーであり、大阪大学発の技術の社会実装に向けてOUVCが支援する意義は大きいと考えており、今後もレーザー核融合発電の実現に向けて様々な支援をしていきます。
※核融合反応とは
核融合は、太陽をはじめとする宇宙の星々が生み出すエネルギーの源です。 太陽が誕生したのは46億年前のことですが、今も約1.5億キロメートル先の地球を照らし続けています。 気の遠くなるような長い時間にわたって膨大なエネルギーを生み出し続ける太陽で起きている現象を、人類の手で生み出し、発電等に使用することを目指すのが、核融合エネルギーの研究開発です。
このため、「地上に太陽をつくる」研究とも言われています。
(出典;文部科学省HP)
会社設立 | 2021年7月 |
事業内容 | レーザープラズマの受託研究/プラズマ連続発生装置の製造/核融合システムの技術提供 |
所在地 | 大阪府大阪市 |
代表取締役 | 松尾 一輝 |
URL | https://ex-fusion-inc.com/ |
ファンド名称 | OUVC2号投資事業有限責任組合(OUVC2号ファンド) |
ファンド規模 | 106.5億円 |
運用期間 | 2021年1月1日~2032年12月31日(最大3年の延長可) |
投資対象 | 大阪大学並びに他の国立大学の研究成果を活用したベンチャー企業 |
有限責任組合員 | 大阪大学、国内金融機関・事業会社 |
無限責任組合員 | 大阪大学ベンチャーキャピタル |