「株式会社アイ・ブレインサイエンス」への投資を実行しました
「株式会社アイ・ブレインサイエンス」への投資を実行
大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:清水速水)を無限責任組合員とするOUVC2号投資事業有限責任組合(以下「OUVC2号ファンド」)は、株式会社アイ・ブレインサイエンス(以下「アイ・ブレインサイエンス」)(本社:大阪府茨木市、代表取締役:髙村健太郎)に対し、8月16日付で30百万円の投資を実行しました。
阪大の研究成果を活用し「眺めるだけの認知機能検査機器」を開発
アイ・ブレインサイエンスは、大阪大学大学院医学系研究科・武田朱公准教授の研究成果を活用して、アイトラッキングによって認知機能の評価支援を行う、医療機器プログラム開発に取り組む大阪大学発のベンチャー企業です。
現在主要な認知機能検査方法であるMMSE(ミニメンタルステート検査)は、医師による質問・応答を通じた認知機能の検査ですが、本検査は対面で実施する必要があり、医師・患者ともに負担が生じます。一方、同社が開発を進めているアイトラッキングを用いた検査では、被検者はモニターに映る映像を約3分眺めるだけで、認知機能検査ができるようになります。「眺めるだけ」のため、被検者の回答にかかる負担が減ると共に、周りに正誤の結果が明らかにならないため、被検者の心的ストレスの低減も期待されます。また、医療機関においても検査に対応する医療従事者の負担を軽減でき、被検者・医療機関双方にとってメリットがあります。先ずは認知機能検査に対し利用予定ですが、開発を進め将来的には認知症診断にも活用できる発展性を有しています。
少子高齢化に伴い、認知症患者数・認知機能検査数は増加傾向にあり、医療現場では認知機能障害を発見するための簡便なスクリーニング検査方法が求められています。医療機器プログラムとして早期に市場に投入する事で既存の検査方法からの置き換えを見込んでいます。
今回の投資資金により、認知症診断プログラムの開発と治験を加速させる
アイ・ブレインサイエンスでは、今回調達した資金を活用して、次のステップとして認知症診断プログラムの開発と治験を進めていきます。
また、医療機器プログラムの承認申請を2021年度中に行い、2022年度に承認を得るべく手続きを進めていきます。当該医療機器プログラムのリリースにより被検者及び医療機関双方にメリットがあり、事業としても社会的意義が大きいと判断し、投資を実行致しました。
アイ・ブレインサイエンスの概要
会社設立 | 2019年11月 |
事業内容 | 次世代型認知機能評価システムの開発 |
所在地 | 大阪府茨木市 |
代表取締役 | 髙村 健太郎 |
URL | https://www.ai-brainscience.co.jp/ |
OUVC2号ファンドの概要
ファンド名称 | OUVC2号投資事業有限責任組合(OUVC2号ファンド) |
ファンド規模 | 106.5億円 |
運用期間 | 2021年1月1日~2032年12月31日(最大3年の延長可) |
投資対象 | 大阪大学並びに他の国立大学の研究成果を活用したベンチャー企業 |
有限責任組合員 | 大阪大学、国内金融機関・事業会社 |
無限責任組合員 | 大阪大学ベンチャーキャピタル |