大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:清水 速水)を無限責任組合員とするOUVC1号投資事業有限責任組合(以下「OUVC1号ファンド」)は、株式会社SENTAN Pharma(以下「SENTAN Pharma」)(本社:福岡県福岡市、代表取締役会長:松原 正東)に対し、12月10日付で150百万円の投資を実行しました。
SENTAN Pharmaは独自のナノ粒子化・マイクロ粒子化技術を医薬品・健康食品の製造過程に活用することで製品の有効性等を高める加工を提供するベンチャー企業です。久留米大学医学部江頭教授の研究成果を基盤に独自開発したナノ粒子化技術、岡田DDS研究所から技術移転したマイクロ粒子化技術をコア技術として保有。これらをいかして大阪大学微生物病研究所の山崎教授との共同研究であるワクチンアジュバント(※1)開発製造を成長ドライブとし、今後の成長が期待されています。
(※1)ワクチンと一緒に投与して、ワクチンの効果を高めたり補助したりする目的で併用される物質
同社のナノ粒子化・マイクロ粒子化技術を用いると、薬や食品をより摂取に適した形態に加工(ナノ粒子化・マイクロ粒子化)することが可能になります。製薬分野においては、薬の有効物質を人体が吸収しやすい形状に加工することで投与回数や副作用の低減など患者様の負担が少ない薬の実現に繋がるほか、その技術は既存薬再開発(※2)にも応用可能です。また、食品分野においては吸収率の上昇により成分の少量化やエビデンスに基づく商品開発が可能になります。2018年には自社パイプラインの導出に成功し、その他にも製薬メーカーとの共同開発で創薬・食品分野で複数のパイプラインが同時進行で進んでおり、今後は大阪大学の山崎教授と共同研究中のワクチンアジュバントが製品化されればより大きな市場への参入が可能と考えています。
(※2)ヒトでの安全性や体内動態が確認されている既承認薬について、新たな薬効を見出し別の疾患に対する治療薬として開発する手法
SENTAN Pharmaは今回調達した資金を活用して、化合物の導出に向けたGLP試験(※3)やパイプライン増加に伴う生産能力拡大の為の設備投資を進める計画です。OUVCはSENTAN Pharmaのナノ/マイクロ技術が活用されることにより創薬分野ではより高い効果が見込める薬を製造することが可能となり、食品分野では製造コストの低減・食品の効率的な利用が可能になると考えています。特に大阪大学の山崎教授との共同研究であるワクチンアジュバンドの開発についてはワクチンの効果を大きく高める可能性があり、大きな期待を寄せています。
(※3)医薬品等の製造にあたり製造工程の優良性を確認する為の試験
会社設立 | 2007年2月 |
事業内容 | 独自のナノ/マイクロ製剤化技術をプラットフォームとした創薬・セルフメディケーション事業 |
所在地 | 福岡県福岡市博多区下川端町2番1号 |
代表取締役 | 松原 正東 |
URL | http://www.sentaniryou.co.jp/ |