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「クリングルファーマ株式会社」への投資を実行しました

作成者: ouvc_official|2020.4.7


阪大発ベンチャー「クリングルファーマ株式会社」への投資を実行

 大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:神保敏明)を無限責任組合員とするOUVC1号投資事業有限責任組合(以下「OUVC1号ファンド」)は、43日付でクリングルファーマ株式会社(以下「クリングルファーマ」)(本社:大阪府茨木市、代表取締役社長・安達喜一)に対し、300百万円の投資を実行しました。

大阪大学・中村名誉教授の肝細胞増殖因子(HGF)に関する研究成果を事業化

 クリングルファーマは、大阪大学医学系研究科の中村敏一名誉教授の研究成果である「肝細胞増殖因子(HGF)」を活用して、難治性神経疾患を対象とした治療薬の開発に取り組む阪大発ベンチャー企業です。
 「肝細胞増殖因子(HGF)」は、臓器の中でも最も再生能力の高い肝臓の再生をつかさどるタンパク質として日本で最初に発見されました。その後の研究により、HGFは肝臓のみならず、様々な組織や臓器の再生修復を担う、生体内の再生修復因子であることが明らかになりました。
 クリングルファーマでは、HGFの優れた作用を活用して、組織や臓器の障害を伴う難治性疾患に対する組換えヒトHGFタンパク質の治療薬開発に取り組んでいます。具体的には、①脊髄損傷急性期(第Ⅰ/Ⅱ相試験終了、オーファン指定取得)、②筋萎縮性側索硬化症(ALS)(第Ⅱ相試験実施中)、③急性腎障害(第Ⅰa/b相試験終了)、④声帯瘢痕(第Ⅰ/Ⅱ相試験終了)の治療薬の臨床開発を進めています。

今回の投資資金により、脊髄損傷急性期を対象とした臨床試験の準備を進める

 今回調達した資金を活用して、脊髄損傷急性期を対象とした第Ⅲ相臨床試験の準備と実施を進める計画です。脊髄損傷治療では、急性期(受傷直後)の損傷範囲拡大を抑えることがその後の機能回復に極めて重要と考えられています。同社が開発を進めているHGFを活用した治療薬は、機能回復に重要な急性期から投与可能なもので、早期開発が求められています。
 同社の事業は、未だ有効な治療薬が存在しない創薬の開発につながるものであり、医学的・社会的な意義が大きいと判断し、投資を実行致しました。
 また、今回の第三者割当増資では、OUVC1号ファンドとともに、千鳥土地株式会社(本社:大阪府大阪市)や、りそなキャピタル株式会社(本社:東京都江東区)が管理運営するファンドなどから合計740百万円の資金調達を実施。20202月に実施した950百万円と合わせ、本ラウンドでは総額1,690百万円の資金調達に成功しています。


・クリングルファーマの概要
会社設立   2001年12
事業内容   肝細胞増殖因子 (HGF) を活用した難治性疾患治療薬の研究開発
所在地    大阪府茨木市彩都あさぎ 7-7-15 彩都バイオインキュベータ 207
代表取締役  安達 喜一(あだち きいち)
URL     https://www.kringle-pharma.com/


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