桜の花の散り行くところ
新たな均衡への動きが急だ。安定した均衡状態ならば4月は明快な目標へ向かっての出発月だが、今年は様相を異にしているかに見える。証券市場ではIPO中止企業が相次いでいる。今年に入ってからは既に12社。上場承認を得た企業の1/4が取り下げた。
昨年1~4月のIPOは26社だったが、今年はこれまでに承認ベースで46社昨年の1.8倍のペースで大幅増加が予想されていた。上場取り下げに進まなくても、仮条件の決定日を変更するなどの計画変更も出てきている。均衡点を探す動きはめまぐるしい。
大災害後、派遣労働時給とマザーズ市場の売買代金の方向感は一致していた。双方に違いが出てきたのは1年前。個人買い金額が5割割れも出始めてからだ。一定の方向感が揃っていた指数系列の変化の落ち着きどころが気になり始めた。足元と目標の両視点が気になり、テレワークを始める点でも例年とは異なる4月を迎える。
2020年4月1日 代表取締役 神保 敏明
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