新しい経営陣のご紹介 ~世界を変えるベンチャーエコシステムの原動力となる~

「OUVC Insight」では、OUVCの活動や社員紹介、投資先企業のインタビュー等を中心に情報発信をしていく予定です。今回は2025年6月11日付で新たに代表取締役に魚谷晃氏、取締役に宮城臣作氏が就任されたので、お二人にインタビューを行いました。
Q. まずは自己紹介からお願いします。
魚谷:私は2005年に住友化学へ入社し、高機能素材に関する研究開発や新規事業企画等に従事しました。その後、産業技術総合研究所でのベンチャー創業支援業務を経て2017年にOUVCに入社しました。OUVCではベンチャークリエーションをずっとやってきて、大学の先生方や経営者の方々と一緒にベンチャー企業を設立して、事業計画を書いて、投資してといった一連のハンズオン活動をやってきました。私にとって非常にエキサイティングな日々であり、何物にも代えがたい貴重な経験を積むことができました。 過去を振り返ると、20代後半に趣味の延長線上で初めて自分のお金でビジネスをしたことを思い出します。渋谷で友人と音楽イベントを立ち上げて主宰しましたが、そこでは人や企業との交渉や集客することの難しさを痛感しました。半面、自分でビジネスをやる、主体的に経営に関わっていくことの面白さを感じました。この経験が原体験となり経営やスタートアップの世界に興味を持ち、この業界に飛び込みました。

宮城:私は、外資系保険会社、投資会社クレストインベストメンツを経て2016年に大阪大学ベンチャーキャピタルに参画し、管理部長を務めました。クレストインベストメンツでは未上場企業に対する投資業務や回収業務に従事した後、管理担当取締役としてM&Aによる事業会社の買収や買収した子会社の取締役に就任し経営管理業務などを行ってきました。
OUVCでは人事総務や財務経理といった社内管理業務に加え、ファンド会計・評価といった管理業務も担当させていただいています。ファンドにご出資いただいている組合員への担当窓口としてファンド組成にも携わらせていただきました。また現在運用中のOUVC1号ファンド及び2号ファンドは、文部科学省と経済産業省が監督官庁である官民イノベーションプログラム部の枠組みで運用を行っており、監督官庁への定期的な報告なども担当させていただいております。

Q. OUVCの経営方針、ビジョンを教えてください。
魚谷:中長期的なビジョンとしては「世界を変えるベンチャーエコシステムの原動力になろう」ということを掲げています。
なぜこういったビジョンを掲げたかというと、一言でいえば、米国のようなベンチャーエコシステムを日本でも根付かせたい、その結果、次世代の日本発GAFAMを私たちが生み出していきたいという強い気持ちがあるからです。米国では研究開発から生み出された知財を起点としたベンチャーの創出、グローバル展開、それに伴う経済的、社会的ベネフィットが生まれていくという好循環が作られています。それによって世の中を変える多数のメガベンチャーが生まれています。米国のエコシステムと対比する視点で日本の状況を見てみると、日本の大学の研究開発は世界的に見ても活発に行われており、知財も創出されていますが、残念ながらメガベンチャーを多数創出できているとはいいがたいと思います。その結果、経済的リターンおよび社会的インパクトが大学や社会に十分に還元されていないといった、まだまだ発展途上の状況であると思います。このミッシングピースを埋めるために、当社の強みであるベンチャークリエーション、ハンズオン支援等を通じて日本版エコシステム構築に貢献したいと考えています。
宮城:会社が成長するための重要なファクターは、従業員一人一人が与えられた役割の中でパフォーマンスを最大化しチーム力を高めていくことだと考えています。それを実現するために7つのルールを掲げました。相互尊重、ハラスメント排除、対話重視、協調と牽制、学びによる成長、自走、ワークライフバランスの7つです。各従業員がそれぞれの思いを受容し、異なる価値観や意見も受け入れられるステージになっていると思います。個人が自身の能力を最大限に発揮し、活発な議論によって生産的なコミュニケーションを図っていきたいと思います。

Q. OUVCの強みについて教えてください。
魚谷:私たちの一番の強みはベンチャークリエーションになります。特に、国内トップレベルの水準である大阪大学の研究成果へのアクセスの良さと、ライフサイエンスや物理工学系を中心とするディープテックベンチャーの多くの事業化・ハンズオン支援を行ってきたという実績、ノウハウ、データは競争優位性の源泉になると考えています。また、地理的な特性も生かして、関西をはじめとする西日本地域を中心とした大学の研究成果についても、ベンチャークリエーションを行っていきたいと考えています。
Q. 今回なぜ、オウンドメディアを立ち上げたのでしょうか。
宮城:OUVCのブランドイメージや投資先企業の認知度を向上させていきたいと考えています。OUVCは会社を設立してから10年以上が経ちましたが、少ないメンバーで多岐にわたる業務を担当していますので必要最小限の情報のみの公開しかできていなかったと感じており、反省しなければいけないと思っています。OUVCの世の中の認知はまだまだ十分ではありませんので、OUVCを広めていくための方法の1つとしてオウンドメディアを立ち上げました。
Q. オウンドメディアの活用方法について教えてください。
宮城:例えば、投資先企業をピックアップして、どういった社長がどのような思いでこの技術の事業化を進めているのか、投資担当者はどのような思いでこの投資先に投資をしたのかといったことを掲載していきたいですね。専門的な用語の解説も行いながら、色んな方々に理解いただけるよう言語化して、魅力的な大学発ベンチャーが多くあることを広く世の中に知ってもらいたいと考えています。

大阪大学ベンチャーキャピタルは、会社や投資先企業の魅力について、オウンドメディアやSNS等を通じて今後も随時発信していきます。