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OUVC invested in EX-Fusion Inc.

Written by ouvc_official | 2025.6.5


「株式会社EX-Fusion」への投資を実行

 大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:清水 速水)を無限責任組合員とするOUVC2号投資事業有限責任組合(以下「OUVC2号ファンド」)は、株式会社EX-Fusion(以下「EX-Fusion」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役:松尾 一輝)に対し、5月30日付で500百万円の投資を実行しました。

 OUVC2号ファンドは、EX-Fusionに対して2022年3月に31百万円の投資を実行しており、今回が2回目の投資実行になります。

 

「究極のクリーンエネルギー」である核融合発電の実現に挑戦

 EX-Fusionは、大阪大学レーザー科学研究所を中心としてこれまで研究開発が進められてきたレーザーにより発生させた核融合反応※によって発電する「核融合発電」の実現に挑戦する大阪大学発のベンチャー企業です。

 世界的に脱炭素社会の実現を目指す動きが加速する中で、核融合発電は温室効果ガスを排出せず、資源が海水中に豊富にある新たなクリーンエネルギーとして注目が高まっています。EX-Fusionは、長年に亘ってレーザー核融合を研究してきた大阪大学レーザー科学研究所や光産業創成大学院大学の研究者らによって設立されており、レーザー核融合発電の実現に向けた課題である連続的かつ効率的に核融合反応を発生させる技術を活用した核融合商用炉の開発を進めています。2023年10月から大阪大学と、レーザー核融合商用炉実現等に必要とされるレーザー照射システムの実証に関する研究を行う協働研究拠点「EX-Fusionレーザー核融合共同研究部門」をレーザー科学研究所の支援のもと設立し、レーザー照射システムの統合試験と実証を進め、開発を更に加速しています。

 また、高出力レーザーや精密な光制御技術は核融合の実現のみならず、加工・医療・宇宙といった様々な産業分野へ応用できるものであり、アカデミア・事業会社との連携を通じて幅広い分野で活用されることが期待されます。

 

今回の投資資金により、コア技術の原理実証を進める

 EX-Fusionは、今回調達した資金を活用して、要素技術を統合し、1秒間に10回の核融合反応を連続で発生させるという「連続運転」の実証を進めていきます。また、今回のラウンドではOUVC2号ファンドとともに、MPower等複数の投資家が出資を行いました。

 同社は「究極のクリーンエネルギー」と呼ばれる核融合発電の実現を目指すベンチャーであり、大阪大学発の技術の社会実装に向けてOUVCが支援する意義は大きいと考えており、今後もレーザー核融合発電の実現に向けて様々な支援を行って参ります。