変化は季節のみならず
目に入る景色が桜からつつじに代わってきた。風はさわやか。3年間途絶えていた5月のIPOが昨年復活して1社。今年も月末に1社が発表されている。年初から5月末までの上場は昨年25社、今年は27社で少しだけ多い。 このうち、大阪に本社を構えている企業の数は昨年2社、今年も2社。圧倒的に多いのは東京本社企業で、昨年17社、今年16社。グローバルでの事業を構想すれば、東京だの大阪だのという意味は稀薄になるが、生活感覚では違いを否めない。 OUVCが本社を置いている建物の別館が、予定遅れで完成した。地震や台風などの自然災害要因が理由だ。同時に現場での資材調達や要員の確保に難航したとも聞く。
前世紀には景気浮揚の切り札でもあった公共工事は、少なくとも大阪では勢いを失ったまま。全国の動きを見ても同様だが、東京は急速に勢いを増している。東京への集中はスタートアップのみならず建築工事にも影響しているかのようだ。IPO市場へのデビュー支援で、東京のブラックホール化にどこまで歯止めをかけられるか、来年には季節感以上の実感を持てるように算段を練り始めている。
2019年5月 代表取締役 神保 敏明