それでも見据えている出口
強い陽射しが、陰を一層濃く引き立たせる夏が巡ってきている。期間10年のファンドを2015年に運用を開始したOUVCにとって、現下の状況は折り返し点。ということは、ゴールから一番遠い処に立っている状態だ。ここから、スタート時と同じ心意気があるゴールとなる出口まで、陰を少しでも薄くして、いかに一歩でも近づけばよいのかへの腐心が始まっている。
投資先企業の価値向上策で見えやすく、分かり易いのはIPO。その市場で7月の状況を見ると、昨年は9社あった7月のIPOが今年は4社。決算期で見ると、直前期が5月の企業もある。
上場承認を受けた企業の直前期決算月から、取引開始日までの月数を見ると、10ヵ月は早い部類に入る。上場を準備するまでの道は長いが、申請してからの過程も遼遠に見える。
それでも、資本政策を立案し、合意できる事業計画を策定した結果としてIPO出口が多いのも現実。本当に大汗をかくことになる季節を、熱中症にならずに乗り切る挑戦を始めている。
2019年7月1日 代表取締役 神保 敏明
PDF版はこちら